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2025年7月、NFTの時価総額は約66億米ドルに跳ね上がり、6月比で94%増と本年最高値を更新しました。また過去36日間で、NFTの時価総額は39億8,000万ドルから60億ドルへと急伸し、累計で66%の上昇となりました。この動きは、NFTのバリュエーションが大きく回復していることを示しています。短期的な売却圧力や長期ロックアップの有無にかかわらず、多くのNFT資産においてプレミアムの回復が鮮明です。
市場アクティビティの増加も回復を裏付けています。7月の週間取引高は1億3,600万ドルに達し、前月比51%増と、今年2月以降で最も高い水準となりました。主要ブルーチッププロジェクトではフロアプライスが軒並み上昇しており、CryptoPunksのフロアプライスは53%上昇、平均売却額は19万ドル超となりました。Pudgy Penguinsはフロアプライスが前月比66.7%も上昇しています。取引量と価格が並行して回復している事実は、機関投資家や大口の投資家による買いが継続していることを物語っています。
今回の上昇局面では、ブルーチップPFP(プロフィール画像)コレクションが市場の支柱の役割を担っています。Bored Ape Yacht Clubでは100万ドルを超える取引も複数見られ、クジラ投資家が希少性の高いNFTを1度に複数取得するケースも目立ちます。これら主力プロジェクトの価格安定性と流動性が市場の信頼感を一段と高めています。さらに、OpenSeaなど主要プラットフォームでは、CryptoPunksの高額売買に対する新規投資家の関心も強まっています。
PFP以外でも、RWA(リアルワールドアセット)とゲームNFTが依然として高い活発さを保っています。一部NFT資産はオンチェーンレンディングや利回り権益によって裏付けられ、ステーブルコインのような用途が拡大し、夏以降の取引量は24%増加しました。Web3ゲームNFT、とくにキャラクターや仮想土地に対する需要は、主要ブロックチェーンゲームのローンチ期待によって高まりを見せています。7月の週間取引高も、前月比18%の増加を記録しました。